婚礼着付け現場ドキュメント(3)
おはようございます 紅です
だいぶ間が空いてしまったけどドキュメント続きです。
(2)で腰紐をして、衿を合わせるところまで書いていた。
留袖の場合、胸元の補正をする。
お客さんが少なめの時は二人で着せる。
現場にもよるけど、前を担当するのは腕ではなくて
先輩
人によってはずーっと前に入っていて代わってくれない。
自分のお気に入りだと優遇して
「前に入りなさい」
ってこともある。
あからさまにされると氣分悪いなあ。
以前働いていた美容室では有力者に貢ぎ物をして気に入られようとしていた
人がいたっけ。
職場の雰囲気悪くなるよね。
最近よく行く婚礼会場の先輩は(70代のお姉様)
気を遣って半分くらい交代してくれる。
いつもスタッフにお菓子を配ってくれる。
私も家に余っている貰い物のお菓子など持参する。
(甘いもの食べないので)
ハワイのお土産にもらったパイナップル型のクッキーと
北海道のお土産の「白い◯人」が一つずつあったのでそれを差し上げたら
パクパクと。
「旅行に行ったみたい」
と喜んでくれた。
前に入ると、腕ももちろん接客もある程度必要。
お客さんをリラックスさせられれば着付けに関するクレームはあんまり来ない。
木を見て森を見ず
という言葉のように、着付け師ってお客を見ないことが多い。
技術だけに頼るというか、自分の技術をひけらかしたいというか。
それが叶わないとむしゃくしゃしちゃうみたい。
最近は婚礼の繁忙期なのでちょこちょこ仕事が来る。
それで再認識したけど、お客さんの身になって着付けすることが
なかなか出来ていないんだな。
綺麗に着つけるとか、楽にというのは仕事として当たり前で、心に負担をかけないってことが大切なんだと思う。
部屋の温度や、周囲の様子、時間配分、いろんなことを見ながら。
着付けに没頭して周りを見ないとダメなんだ。
仲良くしている着付け師さんが没頭タイプ。
周りを見ないでクレーム出しちゃう。
いい人なんだけど、私の仕事を手伝ってもらうのは難しいかな。
留袖の衿は
比翼(ひよく)
というものが付いている。
昔の
襲(かさね)
の簡易版なのだけど、これが着付けを難しくする。
私は基本的に
紐4本と伊達締め2本
で着付する。
でも、着物を着慣れない方は
あちこち触って崩してしまうので留袖にはコーリンベルトを使うことが多い。
胸のあたりの紐類は締め加減を確認して苦しくないようにする。
この先輩は紐をきつく締める。
クレームが嫌だからということは理解できるけど。
残念。
おはしょりを整えて伊達締めを巻く。
さて、帯に取り掛かる。
続きはまた!