紅の平成 ☆ きもの暮らし

特別じゃないふだんの着物とキモノにまつわるあれこれ

結婚式場のお仕事 前編

おはようございます 紅です

 

記事を書いている途中にサファリ(Macのネット)が突然閉じちゃいました。

何事もなかったように全部消えて・・・

びっくりです。

 

気を取り直して書き直し中です。

途中で保存したほうがいいのかな・・・

 

結婚式場のお仕事の話。

 

ホテルではなく小ぶりの会場で、主に親族で式に参列する方のヘアセットと着付けをする仕事です。

 

この日のスタッフは5名です。

私が知っている方は先輩の着付け師さん一人だけ(70代のお姉さま)

私は仕事が頻繁にないので毎回違う方とお仕事します。

人数が多いと顔も名前もわからないまま終わります。

 

担当するお客様の人数で仕事の時間が変わるので、自分の仕事を終えると違う現場に向かう方もいます。結婚式は同じ日に集中することが多いので、一日に何軒も会場を移動するスタッフもいます。

 

支度しては次の現場へ・・・次の現場もお客様は予約時間に見えるので遅れるわけにはいきません。前の現場が押していたり、電車が止まったりしたら大変なのでストレスフルな仕事です。(まるで駒のように動かされる日もあります)

 

さて、留袖の着付けをします。

着付け時間は30分。

この時間内に持参されたお着物を準備して、お客様にお洋服を脱いでもらって畳んでバッグにしまい、和装の下着を着るお手伝いをします。

(一人で着られない方が多いです)

それから着付けをするので実質着物を着せるのに使える時間は20分です。

一人で着付けることが多いです。

 

職場によっては二人で着付けをすることもありますが、初めて会ったスタッフさんと息を合わせるのは難しいです。

 

留袖はレンタルされる方が増えてます。

レンタルは私たちにとっても気持ちが楽です。

お客様がお見えになる前に開封して準備しておくことができるから。

破損したり汚れたりしても高額弁償の対象にはなりにくいです。

(ご自身の着物を破損したりしてクレームになると大事です)

 

私物の場合には、到着していても勝手に開封してはいけない(紛失物の責任をはっきりするためルールを決めている会場が多いです)ため、お客様の許可を得てからの開封になり、30分の間に「あれが足りない、しつけが付いてた、半衿が付いていない、着物と襦袢が合わない!草履が壊れた」なんてことがよくあります。

お客様が遅れてきたら一日中てんやわんやです。

こんな時もお客様を責めるわけにはいかないので淡々と作業をします。

 

多くの留袖姿を見てきて

「やはりレンタルはレンタル」だって思います。

もちろん、留袖が新調できるほどのレンタル料金を払えば違うでしょうが。

でも、ご本人とサイズが合っていないとこれもまた美しい着姿になりません。

 

もちろん、私物の素晴らしい留袖をお持ちの方でも

「ご自身で着たのかしら?」

と思うような残念な着付けになっている場合は「台無し」なんですが。

 

留袖は(特にお母様は)プロに着付けを頼まれた方がいいと思います。

でもね、これは内緒なんですがあんまり上手に着せてもらうのもどうなのかなって思います。味がないんですよ。

以前も書きましたが、「着物を着ない、着られない着付け師さん」はいつ誰に着せても同じ着付けをするので「借り物」「作り物」「玄人」っぽくなるので私はあんまり好きじゃないです。

 

留袖を着せたら、その方が集合写真を撮る際に着崩れを点検に行きます。

この日は炎天下の中庭での撮影。

夏の陽気に袷の留袖はさぞかし暑いでしょう。

汗だくのお母様。とてもお気の毒でした。

 

無事に撮影終了。

皆様は披露宴会場に向かいます。 ・・・・・・後編に続く!